折り畳み式のちゃぶ台です。2人で食事をするのにちょうどよいサイズ感です。
欅の拭き漆仕上げといえば重厚になりがちですが、薄手の天板とテーパー状の脚、仕上げの漆を必要最小限にとどめることで、軽い印象を目指しています。
材は数年前、近所の山師の方からいただいたセンダンです。やや赤みがかった肌で、木目は荒く、削ると見た目より硬く感じます。はじめは何に使うか迷いましたが、作業場にありそうな道具的な雰囲気が合うのかなと考えました。
踏み台としても使えるよう脚をやや外に転ばせています。座面がフラットなのでサイドテーブルや飾り台的な使い方の他、玄関のスツールとしても良さそうです。
飫肥杉は飫肥藩が江戸初期に植林を始め、木造船用の材として一時代を築いた後、現在は建築材などに使用されています。
この木箱に使用している飫肥杉は樹齢80年ほどのもので、建築材としては幅が広すぎるために製材所で持て余していると聞き、家具材としてなにか利用できないかと使い始めたものです。おおらかな木目で、比重も軽いので、簡素な、持ち運び可能な木箱にしてみました。マガジンラックなどにお使いいただけます。